すぐ(スグ?)に身につくコラム
タグ: ベンダーマネジメント, プロジェクト管理, 人材育成・強化, ベンダー管理
PMに向いていない可哀想なPM

前回ご紹介したように、コミュニケーションが苦手で自分が頑張るしかないというタイプのPMのもとで、よくあることですが、要件の追加や変更が頻発したらどうなるでしょう。
完全にコントロールが失われます。最悪のケースは昔優秀なSEだったPMが管理の仕事を放り出して、遅れの大きな現場でSEやプログラマーの仕事を始めてしまいます。

もうお分かりですね。多くの国内のプロジェクトでは、資質的に向いていないPMがプロジェクトの管理をしている(させられている)のです。非常に可哀想なことになってしまっています。
そのため、中には失踪してしまうPMが出たり、精神的なダメージを受けるPMが出たりということにもなってしまう訳です。

PMに向いていない方が、無理をしてPMの仕事をしている(させられている)姿は本当に見ていてかわいそうです。
ですから私は、RFP(Request for Proposal:提案依頼書)でPM候補にITSS(IT Skill Standard)スキルレベル4.0以上を求めるだけではなく、ベンダーの提案プレゼンの場では、わざとにでも嫌らしい質問をして、PMとしての資質を少しでも見抜く工夫をお勧めしている訳です。

ITSSスキルレベルにつきまして、もしご存じなければぜひ経済産業省(独立行政法人 情報処理推進機構)のサイトをご覧になってみて下さい。
さて、プロジェクトが始まった後で、残念ながらPMの役割に向いていないPMであったことに気付いた場合につきましては、次回以降で書かせて頂きますが、RFPの話のついでに、上記以外にRFPで求めておくべきことを下に並べさせて頂きます。

あとでご説明する「PMの管理の改善」で活用するための情報をRFPで求めておくということです。
《RFPで最低限要求(確認)しておくべきこと》
・提案時点で想定されるリスクと対策
・ベンダーの開発管理標準(キックオフ・ミーティング時)提示可否
・具体的なプロジェクト管理方法(対象と方法)
・工程ごとの具体的な品質管理施策と指標

・工程ごとのレビューについての具体的な方法
・開示できる(して欲しい)品質管理データ
・コードレビュー実施の有無(実施しない場合はその理由)
・ベンダー内のプロジェクト監視、支援体制
・詳細プロジェクト計画書案の提出(キックオフ・ミーティング前までに)
<<次回に続く>>

※(株)プラッサムの「プロジェクト管理支援サービス」のご案内は こちらです。
※Kindle版「ユーザー企業のためのプロジェクト管理超入門」は、

c 2014 Plussome inc.