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自分の要件を他人に書かせるリスク



<<前回の続き>>

 要件定義書をベンダー企業に作成してもらうとなぜ失敗の確率が高くなるのだと思いますか?

 それは、自分のことを赤の他人(ベンダーの要員)に代わりに書かせているからです。




 自分が求めるモノやコトを第三者に漏れなく正しく伝えることは非常に困難です。

 例えば伝えるべきことが自分の頭の中に100個有るとして、これを漏れなく、かつ、相手が誤解しないように正しく伝えることは難しいですよね。


 おそらく20個や30個は伝え忘れるでしょうし、気付いていても時間の関係で伝えなかったり、当たり前と思っていることを伝えなかったりするかもしれません。

 また、伝えた70個のうち、相手(赤の他人)が正しく理解するのは半分程度かもしれません。


 例えば長年連れ添った夫婦であれば、「あれ」「それ」といった言葉が何を指しているのか高い確率で正しく伝わるでしょうが、赤の他人には具体的に伝える必要があります。

「おい、あれ取ってくれ」といった感じのコミュニケーションです。 そういった夫婦の間でも「それじゃないよ、あれだよ」といった誤解は生じます。



 同じ職場で同じ仕事をしている間柄であれば、「あれどうなった?」で「あれ」の意味が伝わるでしょうが、ときには正しく伝わっていないこともありますよね。

 新入社員(職員)には「あれ」では絶対に伝わりませんし、「あれ」の意味を確認せずに、勝手に自分の理解(先入観)で判断して(動いて)しまうかもしれません。


 特に赤の他人の場合には、もし第一印象で嫌われてしまったら、必要最低限のことしか話してもらえないかもしれませんし、場合によっては嘘を話されてしまうかもしれません。


 他人から話(要件)を漏れなく正しく聞き出すことは本当に難しいことなのです。

 それが前回ご紹介したJUASのデータにも表れているのだと思います。

 社内で要件定義書を書くにせよ、IT部門の方が書く場合には、赤の他人(ベンダーの要員)ほどではないにせよ、これに近いことが起きてしまうでしょう。

<<次回に続く>>




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