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「要求定義」と「要件定義」



<<前回の続き>>

 皆さんはタイトルにある「要求定義」と「要件定義」の違いがお分かりになりますか?

 私個人の理解をご紹介しておきます。





 「要求定義」は戦略の実現、課題解決といった組織(企業や公的機関)の「要求」を実現するために、要求そのものや、その実現に必要なモノやコトを明確に定義することであり、多くの場合は組織の存在価値や存在目的を出発点にします。


 そして、その要求の実現にはITだけではなく、組織文化の革新や業務の改革、組織変更等も求められます。

 場合によっては、要求の実現にITは不要かもしれません。

 そして、要求が明確に定義されて、その実現のために道具としてのITが、もし必要であるということになれば、どのようなIT(情報システム)を構築するか、どのように運用するかを具体的に定義します。



 そのITについての定義をすることが「要件定義」です。これはあくまでも私の理解ですので、ご了解下さい。

 では、話を元に戻して、「要求定義の重要性」の話です。最も重要なことを簡単に言うと、プロジェクトの目的(要求)が何であるのかを明確にして周知徹底し、プロジェクトの最後まで関係者全員がそれを絶対に忘れてはならないということです。



 ITプロジェクトでは計画されたプロジェクトに対する「投資」が行われます。

 その投資の多くは生き残りや利益拡大等の目的(要求)を実現するために行われます。

 利益が期待できない(要求に合わない)プロジェクトには基本的に企業として投資は許されませんし、間違いなく承認されないでしょう。


 セキュリティ向上のための投資や老朽化したサーバーのリプレイスなどの投資もありますが、その投資によっての利益創出は大きくは期待されておらず、投資しなかった場合に発生するかもしれない多大な損失(社会的信用の喪失も含みます)を予防するという場合もあるでしょう。


 ですから、多くの企業では、銀行等からの借金を当てることになる「投資」には必ず利益創出等の「効果」が求められます。

 この「目標効果(要求)」をプロジェクトが完了するまで、関係者は決して忘れられてはならないのです。



 しかし、プロジェクトが活動を開始すると、この目標効果(要求)が忘れられて情報システムを構築して期日までに稼動開始させることが目的にすり替わってしまうプロジェクトを数多く見て来ました。



 そうなるとどうでしょう。投資に見合う効果が出づらくなってしまうのです。

 例え予算や開発期間を守ることができても、目標効果を達成できないプロジェクトなんて「失敗」ですよね。

 ここのところをしっかり頭に刻んで絶対に忘れないようにしましょう。

<<次回に続く>>





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