タグ: , , ,

著作権条項での留意点(その2)

 前回は著作者人格権について書かせて頂きましたが、ユーザー企業はなぜこの開発するソフトウェアの著作権を保有したいのでしょうか。

 以前、著作権の譲渡を受けている大手ユーザー企業27社のIT部門長に、譲渡を受けた理由を確認したことがありますので、それをご紹介します。

 「開発費を負担しているので」と回答した企業が最も多く、27社のうち15社(55.6%)がそう回答しました。

 それに続いていたのが「開発に協力し、自社のノウハウが利用されているため」と「将来自社でプログラムの改変等を行う可能性があるため」で、ともに37.0%(10社)でした。

 そして、それに続いたのが「自社のノウハウが流出するのを防ぐため」の33.3%(9社)、「将来同じプログラムを社内(グループ内)で流用利用する可能性があるため」の29.6%(8社)でした。

 また、「開発したベンダーが買収されたり、倒産した場合に備えるため」が7.4%(2社)でした。

 さらに、著作権の譲渡を受けておいて良かったと感じた理由も聞いてみたところ、下記のようないろいろなコメントを頂きました。

・改修や再利用の際にベンダーに依存しないで済む

・情報システム子会社でプログラムの改修ができるのでコストが抑制できる

・自社でのプログラム修正がスムーズに行える

・ベンダーが対応してくれないバグを修正できる

・自社事業の拡大が期待できる

 これに対して、著作権は自分たちに帰属すべきであるとするベンダーは、通常の委託契約では著作権譲渡の対価が含まれていない、社会的な生産性向上に資することができる、著作権とユーザー企業のノウハウ流出は別問題であるとその理由を主張しています。

「モデル取引・契約書」にもその内容が解説されていますので参考にして下さい。


※(株)プラッサムの「IT人材育成支援(研修)サービス」のご案内は こちらです。

※Amazon Kindle本「IT契約超入門」は、