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IT契約の形態:準委任契約

 
  前回は請負契約について簡単にご説明しましたが、今回は「準委任契約」についてです。

 さて、作業や業務の支援を依頼するときに締結する「準委任契約」ですが、なぜ「委任」ではなく「準委任」と呼ぶかといいますと、「委任」は法律行為を委託する場合で、委任状を思い出しますよね。


 これに対して「準委任」は法律行為以外の事務作業を委託する場合の契約です。  



 このように、準委任契約では作業や業務を依頼しますが、仕事の完成を求めませんので、委託(発注)した側に仕事を完成させるための管理責任があります。  


 準委任の例としてよく紹介されるのが医師の診療や治療です。医師は例え病気などを直せなくても責任を問われませんし、診療報酬を請求することができます。    


 しかし、準委任契約では皆さんもお聞きになったことがある「善管注意義務(善良な管理者としての注意義務)」があります。  



 民法(644条)には「受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う」と書かれています。  


 すなわち、業務を委任された人の職業や専門家としての知識や能力、社会的地位などから考えて、一般的に期待される注意義務を果たすことが求められるということです。  



「プロならそのくらい分かるだろう、気付くだろう」という感じの注意義務ですね。      


 このように、準委任契約では請負契約のような仕事の完成責任はありませんが、プロとしての注意義務を果たす必要があるということです。この注意義務を果たしていなければ、債務不履行で訴えられるということもあり得ます。      



 準委任契約でユーザー企業が1つ注意しなければならないのは、準委任契約は派遣契約とは異なり、ユーザー企業がベンダーの従業員に直接指示をすることができないということです。

 もしこれをしてしまうと違法行為になりますので注意しましょう。        






 最後は「派遣契約」ですが、派遣元(ベンダー)が雇用する労働者を派遣先(ユーザー企業)に派遣し、派遣先(ユーザー企業)の上司の指揮命令下、時間管理等のもとに派遣労働者が労働する形態です。  

 この派遣労働者は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)」の適用を受けます。    


<次回に続く>  


 
 
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