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ITコスト削減事例1: 石油元売りA社

01b 2 今回から数回に渡り、今年(2016年)の3月3日に発行させて頂いたAmazonのKindle本(電子書籍)「ITコスト削減超入門」の中から、事例の部分をご紹介していきます。
 
 今回は石油元売りA社での事例です。A社は国内大手(SI)ベンダーX社への依存度が非常に高く(発注総額の60%以上)、そのためX社が自社の業務を十分に理解してくれていると信じて、長年多額の発注を続けていました。  

 しかし、ある時CIO(Chief Information Officer)の方が交代され、X社の提示したある案件の見積り金額の妥当性評価を、私が行わせて頂くことになりました。    



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 私は見積り金額を含む提案内容を丁寧に確認したあと、私からX社に対していくつかの質問を出させて頂きました。  

 すると、X社から正直にも「間違いがありました」と、当初3億4,330万円の見積りだったものが、1億1,175万円での再提示がありました。なんと見積りが2億3,155万円(67.4%)も下がったのです。    
 私がもしこの精査を行わせて頂かなければ、出精値引きを受けてもせいぜい5%から10%引きの3億円強の金額で発注されていたのではないでしょうか。  

 低減できた2億3,155万円という金額(利益への貢献)は、A社様の利益率を仮に5%とおくと、約46億円もの売上げに相当します。これだけの売上げを獲得するのはどれだけ大変なことでしょうか。        



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《この事例1で知って頂きたいこと》

 ベンダーに提示された見積り内容を、あなた自身が本当に納得できているか、人にきちんと説明できるかどうかをまず自問自答してみましょう。  

 社長を含む第三者にその妥当性を自分で明確に説明できないのであれば、説明できるようになるまでベンダーに情報の提供を求めることが必要です。求めれば多くのベンダーは応えてくれます。    


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 ベンダーとの関係悪化を恐れて細かい所を突っ込まず、会社のお金の無駄遣いするようなことになってはいけません。  

 ベンダーは細かいことを言うお客には細かく対応し、何も言わないお客にはほどほどに対応します。それで見積りに大きな差が出ることも知っておいて下さい。ベンダーとの良好な関係維持と見積り内容の妥当性確認は全く別の話なのです。    


 また、日頃からベンダーに「借り」を作らないことも重要です。「借り」があるとこうした場面での追求がしづらくなってしまいます。  

a0008_001789 「借り」の多くは、追加費用を支払わないで何らかの作業をベンダーに行ってもらうことなどで出来てしまうことが多いのですが、小さな「借り」をいくつも作ることで、その何倍もの大金をもって行かれる危険性があることを忘れてはなりません。  

 予算の確保等、発注者側には難しい問題があると思いますが、絶対に「借り」を作らないことが重要であることを覚えておいて下さい。「借り=甘え」です。


※ (株)プラッサムの「見積り妥当性評価支援サービス」のご案内はこちらです。