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SE単価は上昇しているのか?

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 先週(7/26)に日銀が2016年6月度の「企業向けサービス価格」を公開し、「自動車やソフトウェア業界では人手不足が続いているが、サービス価格の値上げの勢いは強くない」とのコメントを発表しました。

 実は私は2013年まで、毎年この日銀のデータ、月刊積算資料掲載のデータ、大手企業からの調査回答結果をもとに、SE単価の変動状況をレポートしていました。

 ですので、久しぶりに「企業向けサービス価格」という言葉を見て、日銀データだけですが、覗いてみることにしましたので、参考にして頂ければと思います。

 

 下のグラフは、日銀の2010年基準のデータの中から「受託開発ソフトウェア」「システム等管理運営受託」のデータを抜き出して、私がグラフ化したものです。2010年基準というのは、2010年1月から12月の価格の平均を100とおいた変動です。

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 ご覧になってスグに分かるように、 2014年度に一気に3%から4%上昇しています。しかしその後の「システム等管理運営受託」は落ち着いています。「受託開発ソフトウェア」の方は、2016年1月以降6月までに1.5%程度の上昇を見せています。

 1.5%というと月額100万円の単価に対して15,000円程度の上昇です。ですから日銀は「値上げの勢いは強くない」と表現しているのだと思います(日銀はサービス価格全体で見ていますが)。

 

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 ベンダー企業は人手不足等を理由に単価アップを要請してきますが、皆さんは
ぜひ、このようなデータを手元に置いて、具体的にどの業種で人手不足なのか等、しっかりと事実確認をして下さい。

 

 また、ベンダー自身も自覚している人材の質の向上を常に求めておきましょう。気付いた点をしっかり記録しておいて、単価交渉の際に活用しましょう。どうしても値上げを飲まざるを得ないときには、改善計画書の提出を条件として出しましょう。

 国産コンピュータメーカー系のSE単価の定価は、人月150万円程度です。これをユーザー企業との力関係等で値引きしているのですが、大口ユーザー企業には120万円程度で取引してします。こうした事実も知っておきましょう。

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 昨今の大規模プロジェクトでは、大手のベンダー企業は下請けの中堅中小のベンダーを協力ソフトウェア会社として活用しますが、その場合の発注単価は80万円程度です(求められる技術等により異なりますが)。

 その差額が大手に対する安心感や保証を意味しているように理解されていますが、はたして大手はその差額分の管理をしてくれているでしょうか。


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