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RFPにベンダーへの依頼事項を書く(その3)


 今回も前回からの続きです。RFPの時点で、契約書の内容に対する希望を書いておくと非常に有効です。


※項番はこのコラムRFPの書き方シリーズ中での番号です。

  4.8 契約内容について

 「ベンダー選定の手順」のところでも書きましたが、発注先となるベンダーを決めた後で契約書の内容を固めようとすると、意外とここで時間が掛かります。  




 発注者側が自社版の契約書雛形をもっていないと、ベンダー側の雛形を流用することになります。当然ながらその雛形はベンダー有利になっています。    



 また、それに気付いて修正の交渉を始めても、ベンダー側はそれを専門とする部署と担当者がいますが、多くの場合発注者側にはIT契約を専門とする部署や担当者がおらず、IT部門の担当者と法務部門の担当者がそれぞれ得意とする箇所をチェックします。  

 外部の顧問弁護士に確認を依頼することもあるでしょうが、その顧問弁護士は発注者の本業や労務管理を得意としていてもITに関してはそれほど経験がない場合が多いのです。  


 これでお気づきと思いますが、IT契約については、最初から発注者側が圧倒的に不利なのです。    



 そして、プロジェクトのキックオフを間近に控え、それを遅らせてはならないこの時点では、自社に不利であっても契約締結しなければならないケースも見受けます。  


 ベンダーも時間稼ぎをしたり、「いまベストなメンバーを確保していますが、契約が遅れると確保が難しくなってしまいます」と言って脅してきたりします。  


 そうすると発注者側は不利とは分かっていても契約書にサインせざるを得ません。これが割と頻繁に起きてしまっています。      





 あるときたまたま、私の友人でベンダーの営業を担当している人とIT契約の話をしたことがあるのですが「こんな(アンバランスな)内容で契約してくれるんですよ」と笑いながら話していたのを思い出します。  


 黙っていると本当に不利なのです。いざというときには確実にベンダーに負けてしまいます。    


 さて、そういうことで、ベンダーの罠(?)にかからないように、唯一発注者側が優位に立てるRFPの場で、下記のような重要な契約条項に関する自社の考えを明記しておき、ベンダーの考えや譲歩を少しでも引き出しましょう。
 
  • 損害賠償の対象範囲と期間、損害賠償請求の上限額
  • 瑕疵担保責任とその期間
  • 著作権の譲渡
  • 秘密保持期間
 


 このIT契約に関しましては経済産業省の「モデル取引・契約書」が参考になります。

 ただし、私があちこちで書いていますように、この「モデル取引・契約書」も「6:4」の割合でベンダー有利になっていると私は思っていますので要注意です。  


 私が書きましたAmazon Kindle本「絶対不利にしてはならない『IT契約超入門』」も参考にして頂けたらと思います。  


※次回は、提案書に記載して欲しい内容をRFPで伝えることについて書かせていただきます。    




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