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RFPの書き方(その2)


 前回の「プロジェクトの背景」に続いて、今回は「プロジェクトの概要」部分の書き方(例)についてのご説明です。

3.本プロジェクトの概要
3.1 経営上の目的と目標効果

 前回
ご紹介した「はじめに」「本プロジェクトの背景」で記載した目的や背景を、経営の視点からより具体的に記述し、ベンダーが正しく理解できるようにします。  

 また、ベンダーから単なるシステムに関する提案だけではなく、プロセスの改革や改善に関する提案を引き出す目的も含まれます。  


 目標効果は、「在庫30%削減」「受注出荷リードタイム30%短縮」「コスト30%削減」「生産性30%向上」といった具体的な数値目標と、それが経営(利益)にどう貢献するのかを説明して、ベンダーにプロジェクトに対する理解を深めてもらいます。          




3.2 本プロジェクトの方針

プロジェクト遂行にあたって、体制、開発の方法などについて以下のような基本方針を示します。
 
  • 社長直轄の最優先プロジェクト
  • 開発コストのミニマム化優先
  • 開発の速さ(納期)優先
  • 保守性(保守のしやすさ)優先
  • 他社との差別化優先
  • 事業継続性の優先
  • 可能な限りのクラウド・サービスやパッケージ・ソフトウェアなどの利用
  • 米国等で実績のある最新技術の適用
   



3.3 本プロジェクトの位置付けと対象範囲


 経営や上位プロジェクトとの関係、全体(グループ、全社、事業)の中での位置付け、対象範囲を記述し、ベンダーにプロジェクトの全体像と目的に対する理解を深めてもらいます。

 特に業務改革と並行してプロジェクトを進める場合には、その関係を明確に示します。    



3.4 本プロジェクト対象業務の概要

 詳細はAの「要件の詳細」に記述しますので、ここではベンダーが提案書を作成する対象となる業務の範囲と業務の内容を簡潔かつ分かりやすく説明します。  

 ベンダーはこの説明に基づいて全体をイメージし、詳細は個々に記述された要件で理解して、見積りを行って提案書をまとめることになりますので、ここには現状の問題点と何が欲しいのか、何をしたいのか、何をどう変えたいのかといった主要な事項を漏れなく具体的に説明します。  

 小枝や葉っぱの部分は要件の詳細で記述しますが、ここでは、幹と主要な枝を漏れなく確実に記載します。      


 もし既に完成予想図的なイメージが出来ているのであれば、どのように改善、変革したいかも具体的に記載しておきます。  

 また、もし不確定、未決定の要件が残っている場合には、何が未確定であるのか、いつまでに決定するのかをここに明記しておきましょう。    



3.5 導入スケジュール


 上位の業務改革スケジュール、他の関連プロジェクト、関連するシステム開発のスケジュール、運用テスト期間、本プロジェクトの完了目標日、目標システム稼動開始日、定着化期間などについて記載します。  

 目標稼動開始日と現行システムからの移行が必要な場合にはシステムの移行期間、データの移行タイミングなども明確にしておきます。    


3.6 他のシステムとの連携概要

 現在の他システムとのインターフェイスや新規に必要となるインターフェイス、データウェアハウスなどとのインターフェイス、また新規のシステム構築であれば、想定されるインターフェイスなどを漏れなく記述しておきます。  

 ここでは一覧化あるいは図示して、詳細は別紙とすると良いでしょう。    



3.7 弊社側のプロジェクト体制

 自社側のプロジェクト責任者、プロジェクト・リーダー(業務側)、サブリーダー(IT部門)、業務側予定メンバー、IT部門側予定メンバー、プロジェクト推進事務局、経営者や経営会議との関係、会議体や報告制度などについて記述します。

 できれば、それぞれの役割(責任)も記載しておくとよいでしょう。    



>> 次回は、RFPに記載しておくべきベンダーへの依頼事項についてご説明します。        



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