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ベンダー選定の手順(概要)の後半


 前回 「私の最低な上司と最高の上司」というコラムを入れてしまい、1回飛んでしまいましたが、今回は「ベンダー選定の手順(概要)」の続き(後半)です。

では、

④「選定基準決定・提案書受付」の「選定基準決定」は、提案書が各社から届くまでに、選定メンバーで評価の視点や重み付けに合意して、意思決定者の了解を得ておきます。    


 この選定基準については、できれば社内で標準化しておき、プロジェクトによって評価の視点を加えたり、重みを変えたりすると良いでしょう。この場合、その理由も明確にしておく必要があります。      



⑤「提案書比較評価」はまさにそのままで、届いた提案書を選定メンバー全員で読み込んでそれぞれが採点し、最終的には選定チームとして評価を1本化します。  

 その点数についても、なぜその点数であるのかを意思決定者等に明確に説明できる必要があります。  



 また、各社の提案書を読みながら疑問点を記録しておき、チーム内の合意を取った上でベンダーからのプレゼンテーションの場で質問するようにします。    




⑥「提案会実施・評価」は、提案書を提出したベンダー各社からのプレゼンテーションを行ってもらい、Q&Aを通して各提案を理解して最終的な採点を行うことです。  


 通常最も得点の高いベンダーに決まりますが、例えば上位2社が接戦の場合には、追加の資料提出を求めたりして1社に絞り込みます。  


 また、この場が初めてベンダー側のPM(Project Manager:プロジェクト管理者)候補に会う機会になり、PMの資質、能力がプロジェクトの成否を分けることにもなるので、PMの資質や能力を探る質問もすべきでしょう。    



⑦「価格確認・交渉」は最終的に残された1社あるいは2社の提示価格の内訳や根拠を確認して、その金額が妥当と考えられるかどうかを評価します。  

 もし、ベンダーからの回答に納得できない場合には、納得できるまで詳細情報の提示を求めます。  




 結果的にもし納得できなければ、価格の交渉を始めます。ここで合意した金額で契約を締結することになりますので、第三者にでもその金額の妥当性を説明できるくらい、自身で理解し納得していなければなりません。    




⑧「契約書作成・契約締結」はベンダー選定の最終段階ですが、意外とここで時間が掛かります。  


 自社版の契約書の雛形を持っており、立場的にベンダーよりも強い場合には、その雛形をそのまま使って契約締結に進むのでしょうが、多くの場合、内容がベンダー有利になっていることが多いためそれを対等にするために時間がかかります。  


 しかし、この時点ではプロジェクトのキックオフを遅らせたくないため、自社に不利であっても契約締結しなければならないケースも見受けますので要注意です。    



 ベンダー選定の方法は各社各様にはなりますが、
ここで最も大切なことは、社長や意思決定者などに、最初にこの手順を具体的に説明して了解を得、途中経過をしっかり報告することです。
 


 ベンダーを選び終わったあとで、「どうしてA社なんだ」「どうしてB社じゃなかったのか」「どうしてC社に声をかけなかったんだ」「D社が良いらしいじゃないか、D社はどうした」と社長に言われてしまったら大変ですよね。  


 選定チームで一生懸命に比較評価をしてA社を選んだのに、社長に「B社にしろ」と言われてしまい一気にやる気を消失してしまったプロジェクトを、私は実際に知っていますし、私自身も苦い経験があります。    


 次回から、それぞれのステップについて具体的にご説明していきます。  



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