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ITオンチ社長のために:無責任な「責任者」(前編)

 
 前回
ご紹介したIT投資の事前評価と事後評価の続きです。

 
 まず「事前評価」ですが、チェックするポイントはただ1つ、「効果の根拠」です。


 定量効果として数値で記載されている効果の内訳をまず確認して下さい。


 効果が合算されている場合には個々の効果とその計算式を出させて下さい。そして、その計算式に書かれたそれぞれの数値の根拠を確認しましょう。


 その中に承認を得るための「作られた数字」がいくつもあるハズです。      



 その数字を実現するには何らかの条件があることもあります。

 その条件は何か、その条件はどの程度の確率でクリアできるのかを確認しましょう。ひょっとしたらクリアすべき条件だらけかもしれません。

 また逆にそれが実現できないリスクが相当高いかもしれません。その場合には、そのリスクの内容と発生確率、発生した場合の対応策、その対応策の成功確度などを確認しましょう。


 多くの起案では、効果は性善説(?) に基づいて計算されます。全てがそんなに上手くいくはずがありません。      

 作られた数字を徹底的に裸にしてしまいましょう。

 そして最後に一言「ところで君、この数字が達成できないときには君が責任を取るんだよね」と仰って下さい。

 その責任の取らせ方はあなた(社長)にお任せしますが、二度と同じような作文をしないような罰が必要だと思います。  



 罰はその人自身に考えさせても良いでしょうし、IT予算の10%カットなんていうのも効果がありそうですね。「君はどう責任をつるつもりかね」と本人に決めさせても良いでしょう。この強い「責任感」が求められる訳ですから。        



 次は「事後評価」です。事後評価も必ず実施するようにしましょう。当たり前のことなのです。そうですよね。  

 大型案件は毎月の経営会議で進捗報告をさせ、効果が本当に出るかを毎月しつこく確認して下さい。


 そして開発が完了して、ITが動き出したとき、あるいは効果が計測できるようになるまでの一定期間をおいて、責任者に報告させましょう。


 いつ効果の確認をするかは、事前評価の際に約束しておきましょう。  



 IT導入後半年が経過して、あるいは1年後で良いと思いますが、例え事後評価としての効果測定が1年後であるとしても、その前に中間で効果実現の可能性評価をしておいた方が良いでしょう。


 1年経過後に「効果が出ていなかった」と慌てるのではなく、導入後3ヶ月か半年くらいに、効果が出そうになければ原因を調べて対策を練り、導入1年後には目標効果を実現できるようにする訳です。      


 もし効果が出なかったときに本当に誰かが責任をとることが明確になっていれば、おそらくはその方が導入直後から効果の出具合をチェックして手を打つでしょう。


 あなた(社長)のところに相談に来ることもあるでしょう。



 「本当に責任をとる責任者」を決めておくことはIT投資においては非常に有効であり、効果的です。    



 

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