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ITオンチ社長のために:IT投資プロジェクトの現場の実態


 社長!! IT投資の成否の判断は何を基準に行うべきでしょうか?

 
 社長であれば目標投資効果を実現できたかどうかでしょう。  


 しかし、IT投資プロジェクトの現場に降りてみると、実はそれが違っていることが多いのです。  



 一般の製造現場やプロジェクトでは、Q(Quality:品質の維持、向上)、C(Cost:コスト抑制、予算遵守)、D(Delivery:開発期間、納期遵守)という言葉を使いますが、IT投資プロジェクトでは、目標投資効果を出すことがいつのまにか忘れられてしまい、このQCDを遵守することに関係者全員の気が取られてしまうのです。      




 その原因はまず、あなた(社長)がプロジェクト責任者やメンバーに対して効果目標必達、予算と期間の厳守という指示を強く出していないことにあると思います。  



 そのため、現場の声を聞くあまり、仕様(設計図)の決定の遅れや追加、変更で多くの場合QCDの遵守が難しくなってしまい、プロジェクト責任者やメンバーの意識が投資効果よりもQCD、特にD(納期遵守)に向いてしまいがちになります。      

 また、IT部門や情報システム子会社を通してIT構築を受託したベンダー企業は自分たちには効果目標達成の義務はなく(契約書に記載されていません)、契約遵守のためにQCDにしか気が回りません。当然ですよね。  


 ですから、自社のプロジェクトの責任者だけではなくベンダー企業のメンバーも含め全員がIT投資プロジェクトの本来の目的や効果目標を忘れて、QCD(特にD)の遵守に必死になる訳です。      



 そういう状況ですので、QCD面でだけ成功と見なされたプロジェクトでもIT投資としては失敗であるケースが山のようにあると思います。        


 あなたが社長だとして、導入したITが動き始めたあと、創出効果をあなた(社長)自身が確認していますか?  


 していないでしょう。  


 プロジェクトメンバーもあなたがチェックしないことを無意識のうちに知っています。


 子供と一緒で、失敗しても叱られないことが分かっていれば、何がなんでも成功させようとはしません。  

   もしあなたがIT導入の都度、目標効果が出ているかどうかを確認して、もし効果が十分に出ていなければ責任者を呼んで怒鳴りつけていたらどうでしょう。  


 さらにもし減俸や降格があるとすれば、責任者は必死で目標効果を出そうとすると思いませんか。      


 あなたが深く関わらないから、今のIT投資プロジェクトのメンバーはほぼ全員(責任者を含め)、目標効果を出そうと必死にはならないのです。  



 効果が出なくても、社長に怒鳴られることもなく、減俸も降格もない訳ですからね。  


 それよりも、現場のユーザー部門の目に見える部分、特に納期遵守や見栄えに必死になる訳です。こうして各社で「不良IT資産」が量産されます。        



 もし社長が明確なIT投資効果を強く求めていれば、「使いやすくして」「見栄えをよくして」といった現場ユーザーの要求があっても、効果を優先して「我慢しなさい」と言うこともあるでしょうし、「使いやすくすることで投資効果にどれだけ貢献するの?」「見栄えを良くするとどれだけ利益に貢献するの?」「予算いっぱいでもう無理です」と場合によっては現場の声を抑えることもするでしょう。  


 今の多くのプロジェクトではそれが殆どありません。      



 どうですか? IT投資プロジェクトの実態が見えてきましたか。  


 現場はIT投資目的と違う所に力(時間とお金)を一所懸命に使っている可能性が非常に高いのです。  





 あなた(社長)はきっとお気づきではなかったでしょう。
 さあこの瞬間からIT投資に対する見方を変えましょう。    




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