タグ: ,

さらば訴訟リスク?

IMG_3324日経BP社が発行している「日経コンピュータ」3月5日号に「さらば訴訟リスク」という特集が組まれています。もうお読みになりましたか?

 

記事にもありますが、ユーザー企業とベンダー企業の間の訴訟にはいろいろな形態があります。やはり最も多いのがユーザー企業側の出す「要求」とそれに基づいてベンダー企業が作り上げる「成果物」に大きなギャップが原因として存在することでしょう。

 

そのギャップにも大きく2つあって、1つが「成果物」が「要求」通りに出来ていない(機能面での品質不足)というもので、もう1つが「成果物」が品質面で「完成」していないというもの(完成品の品質不足)でしょう。

 

前者は多くの場合、発注者側の要求の具体化不足やモレ(要求の品質不足)などが原因です。ユーザー企業にしてみれば、ベンダー企業のSE(Systems Engineer)の力量不足によって、「当たり前の機能」を漏らしたり、ユーザー企業の要求を引き出しきれなかったということになるのでしょうが。

 

a0008_001807また、当初ベンダー企業側がユーザー企業の要求にほぼ適合するだろうと考えたパッケージソフトウェアの理解不足による不適合なども原因になっています。

 

簡単に言うと、そもそもはユーザー企業側に成果物の具体的なイメージがないまま発注してしまっていること、ベンダー企業側のヒアリング能力不足が原因と言えるでしょう。これによって、ベンダー企業はユーザー企業の要望に応えるべく(ギャップを埋めるために)、多くの追加工数を投入し続けることになります。

 

完成品の品質不足の方は、実施の仕方も含めてテスト不足が原因になります。見積り時点では、多い場合全体工数の25%もの工数がテストに当てられることになったりしますが、開発の遅れや(ベンダー企業に言わせれば)想定以上の仕様の追加/変更による予定工数の消耗によって、計画通りにテストに(テスト結果の確認も含め)時間が割けないということになりがちです。そもそもがテスト(計画)工数を実績データから見積もっていないということかもしれませんが。

 

PAK93_toukyoueki20150112184649500いずれにしましても、過去に書いたことがありますが、経営者や利用部門を含む社内あるいは株主に責められるのは、ベンダー企業や情報システム子会社ではなくIT部門です。いまIT部門には、要求を出すユーザー部門や要求をまとめたりIT部門をサポートする情報システム子会社への指導力が一層求められています。そうしなければ絶対に「さらば訴訟リスク」と言える日は来ないでしょう。


※ (株)プラッサムの各種ご支援サービスのご案内はこちらです。